Q:はじめに、翻訳事業部の概要を教えてください。
翻訳事業部には、営業部と制作部の2つのチームがあります。営業部23名、制作部12名、また、オペレーターや校閲の嘱託スタッフが常時7,8人います。そのうち約半数は女性で、1年前に比べると女性の比率は2倍くらいに増えました。
また、その他に、およそ300名の登録翻訳者の方々がいます。実務経験を経てから、メディア総合研究所 語学教育センターで翻訳を学び、翻訳者になった方が多いです。女性の比率は3分の2くらいでしょうか。
Q:メディア総合研究所 翻訳事業部の特徴を教えてください。
一般企業はもとより官公庁、医薬系の会社に強いことです。比率にすると、官公庁、医薬系で全受注の約60%を占めています。登録翻訳者は和訳英訳両方できる方がほとんどで、この点も他社と比較して大きな強みとなっています。
また、メディア総研には映像事業部や出版事業部、ITC事業部等があり、相互に連携を取り合い、仕事の幅を広げることができることも強みです。翻訳された文章は何らかのメディアに載って始めて読まれることになるわけです。メディア総研ならではの対応が出来るわけです。字幕の吹き替えや各種編集作業などを行っています。
Q:商品としての「翻訳」の特徴を教えてください。
その分野に精通した実務経験のある訳者が翻訳を行い、品質チェックもその分野に特化した翻訳家が行います。品質チェックでは、訳抜け、誤訳、数値チェック、固有名詞の照合なども行っています。
また、クライアントの二度手間にならぬよう、制作過程で文体、用語、書体、体裁を整えるため、訳了がそのまま実務翻訳の書類として使用できます。
そういった過程を経て、質の高い翻訳を提供しています。
翻訳納品後に修正の必要が生じた場合には、お応えするようにしています。
また、必要な場合は用語集を作成するので、後日クライアントから同種の仕事が発生した場合にも同じ品質の翻訳を提供することができます。
翻訳したものをレイアウト編集、印刷して納品することもできます。
Q:翻訳の営業とはどのようなことをするのですか。
大きく分けて二つあります。
一つ目は、新規開拓。
新規開拓は、市場のニーズを把握してターゲットを絞り込み、リスト化した企業へのアプローチを行います。
二つ目は既存のクライアントへの対応です。
クライアントより依頼された翻訳に関して、営業サイドでお客様のご要望などを詳しくうかがいます。それを元にコーディネーターが翻訳者の選定、依頼をします。必要に応じて、クライアントに訳者の経歴をイニシャルでお伝えする場合もあります。
Q:翻訳営業でこれまでに一番困ったことはなんですか。
各工程を基本的に手作業で行っているため、クライアント側から納期が厳しいものを高い品質で望まれても、お応えできない場合があります。スピードもサービスの内ですから出来るだけ対応をさせていただいていますが、制作期間がゼロになることはありえません。
Q:では逆に一番嬉しいときはどんなときですか。
“翻訳”という商品は目に見えないので、納品するまでお客様の側からはその商品がどんなものなのか分かりません。そのため、新規に翻訳を発注する方はその営業マンの言葉や人間性を信頼して依頼をしてくださるのだと思います。ですから、営業の立場からすれば、新規の受注を頂いたときはとても喜びを感じます。
Q:翻訳会社の営業という視点から、翻訳業界の需要についてお聞かせ下さい。
まず、医薬系分野の需要は依然として安定しています。
また、最近はバリアフリーやISOなどが社会的に浸透してきたこともあり、社会福祉や環境分野の需要も増加傾向にあります。今後も、企業にとってそういった分野への取り組みは重要な課題となっていくと思います。
その他の分野では、特許、IT関連(コンピューターソフト、システム、マニュアル等)、法律などの需要が多いです。
また、自社のホームページの英語バージョンを作成する企業も増えており、そういった翻訳の需要も拡大しています。
Q:翻訳家の需要が高いのはどの分野ですか。
医薬系分野の翻訳者は常時不足していますが、なかでも医薬行政に関わる文系分野の翻訳者が足りない状況です。こういった分野では、医薬の知識を持ちつつ、法律分野の知識も必要となってきます。
Q:翻訳家に求められる資質があったら教えてください。
やはり第一に、機密保持がしっかりとできる人でなければ困ります。また、分からない言葉があった場合には、インターネット等を利用して調査することも大切です。もし、原文が間違っていたら、直してコメントをきちんと書ける人。調査しても分からない部分があったりしたときには、素直に「分からない」と伝えてくれる人がいいですね。コーディネーターとコミュニケーションを図り、クライアントの要望や原文をきちんと理解して翻訳ができることも大切な要素です。
まとめると、
・機密保持ができる人
・納期を守る人
・調査能力に優れた人
・用語集など参考資料がある場合は、それに合わせて翻訳ができる人
・原文が間違っているときには訂正して翻訳し、それを伝えてくれる人
・直訳しない人(原文を理解して意味の通る文にする)
・翻訳した後、最低2、3回は見直しをする人
・分からないところは素直に質問してくれる人
といった方です。 |
Q:最後に何かメッセージがあればどうぞ。
クライアントからの感謝の言葉は営業マンにとってこの上ない喜びですが、翻訳家の方や現場のスタッフは直接その言葉を聞くことができません。ですからこの場を借りて感謝の気持ちを伝えたいと思います。また、翻訳家を目指されている方は、言葉を好きになっていただきたいです。継続的に学習するための秘訣だと思いますので。
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